baby blue

music / film / miscellaneous

ポビーとディンガン



特に子供ものが好きと言うわけではないし最初は見に行くつもりなかったのですが、予告編で思わずうるっと来たのと、監督がフル・モンティの監督だと言うのでついつい見に行ってしまいました。
目に見えないものを信じると言う事は歳を重ねるごとにどんどん難しくなっていくと思うのですが、これはそんな目に見えない絆によってしっかりと結ばれた家族のお話だったと思います。とにかくお兄ちゃんのアシュモルの真っ直ぐなひたむきさと強さに感嘆。家族が周囲の人々から蔑まれ、参っている母親に「幸せだ」と言うところなんか、何てすごい子なんだと思わずにはいられなかった。妹の為に一心に奔走するアシュモルの姿がとにかく印象に残りました。
ま、実は見ている間は結構むかむかしたりいらいらしたんですが、最後はやっぱりうるうるしてしまい、見事にしてやられた感じ。この監督ほんとこういうのうまいなあ。どんなに追い詰められても、家族がお互いのことをしっかり想っているのが画面から伝わってきました。ちなみにこの映画、原題は「Opal Dream」と言うそうで、なるほど探してもなかなか見つからないオパールが、目に見えない大切な何かの象徴なのかなーと思ったりしました。結局は、目に見えないものを信じたアシュモルに、大人たちも気付かされたのだと思います。その目に見えないものの大切さ、信じることの大切さを。温かい気持ちで映画館を出ることの出来る、素敵な映画でした。
★★★★☆ 4