10/7、静岡シネギャラリーにて。
イタリアの裕福な家庭に育ったサンドロ。ある日父のヨットから海へ転落した彼を救ったのは、不法移民の密航船に乗っていた兄妹だった。
地味ですが、とても素晴らしい映画でした。そして、考えさせられる映画。
サンドロは自分を救ってくれた兄妹を何とか助けたいと願う。彼の両親も、自分の力の限りを尽くそうとする。けれど、どうにもならない。現実を知る事は出来ても、その現実を動かす事は出来ない。世の中は理不尽で不条理な事だらけ。「一旦生まれたからには、逃げも隠れも出来ない」と言うこの言葉が、ずっしりと響きました。ラストの場面も、静寂の中にどっしりと残るものがあります。こう言う映画を、もっと見たいです。
余談ですが、音楽にトム･ウェイツやマイケル・ナイマンが使われててちょっとびっくりしました。
あとこの監督さん、「輝ける青春」と言う6時間の作品を撮っています。確か去年辺り公開されてたと思うけど、さすがに見に行けなかったんだよね。DVD見てみよう。
★★★★☆ 4
