baby blue

music / film / miscellaneous

パラノイドパーク


4/29、名古屋ゴールド劇場にて。
16歳のアレックスははじめたばかりのスケートボードに夢中。今日も「パラノイドパーク」へ出かけていく。しかし、ふとした偶然から、誤ってひとりの男性を死なせてしまう…。
日常の中で突然「加害者」になってしまったとまどい、恐怖。何かしなければ。でも何もできない。どうしていいかわからない。誰にでも起こり得る突然の変化が、ただ淡々と描かれます。感触としては「エレファント」にかなり近いです。同じ監督だから当たり前だけど。ただ「エレファント」と違うと私が思ったのが、傍観者のままでいられた「エレファント」と比べ、こちらはいつのまにか傍観者から当事者へと感情移入してしまったところ。「誰にでも起こり得る日常に潜む非日常の恐怖」と言うのは同じなのだけど…。何故だかはっきりわかりませんが、こちらのほうがよりリアルな感じがしました。ちなみに撮影は、ウォン・カーウァイでおなじみのクリストファー・ドイル。彼の浮遊感漂う映像と、主人公の少年の不安定な感情が見事にリンクしていたように思います。あと音楽はElliott Smithなどが使われていました。全体的に乾いた、カサカサした感触でした。痛い。
あとこれは全く余談ですけど…ガス・ヴァン・サントは「パリ、ジュテーム」でもギャスパー・ウリエルをキャスティングしてたし、絶対私と好みが一緒と確信しました。