baby blue

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シンプル・シモン 感想(少しネタばれです)

8月13日、浜松シネマイーラにて。

すごく良かったです。チラシを見て、もうこれは絶対観に行こうと思っていた映画で、実際オープニングで既に「これ絶対好きだわ」と思ったのですが、最初の期待を上回る素敵な作品でした。

主人公のシモンはアスペルガー症候群だけれど、周囲の人たちがみんな暖かくて恵まれてるなあと思うことしきり。ただシモンが大好きな兄のサムのガールフレンドだけは例外で、シモンのせいで兄はふられてしまうと言う展開。

そんな兄の為にあれこれと奔走するシモンがすごく一生懸命なんだけれど、うまくいかない。挙げ句の果てにとうとう兄が出て行ってしまう場面ではうるっと来ました。まあ、お兄ちゃんが溜まりに溜まってしまうのも仕方ないなーとは思うんです。だってお兄ちゃんの努力をシモンは全然わかってくれないし、あの手この手も全部受け入れてくれないし。
でもそんなお兄ちゃんの為に意を決して行動を起こすシモンがとっても健気で、そんなシモンの為に協力してくれる周りの人たちの温かさにほろりとしました。

ストーリーはすごくシンプルなんだけれど、登場人物がみんなそれぞれ魅力的で、アスペルガー症候群と言う要素がシモンのキャラクターの大きい部分を占めているにも関わらず、全然重くならずに見終わった後は非常に爽快、且つ心がじんわりと暖かくなる映画でした。

あとはさすがスウェーデンの映画だけあって、お家の中の壁紙から食器類からシモンのヘッドフォンとか、全てがとってもかわいいのです。あんなお家に住んでみたい。
そして音楽も素敵で、場面ごとにちゃんとシモンの感情とリンクするような音楽が使われている所が非常に良かったです*1。オリジナルスコア以外のサントラが発売されていないのがホント残念。

ところであまり予備知識を入れずに観に行ったので、エンドロールで主演のビル・スカルスガルドの名前を見て気付いたのですが彼はスカルスガルドさん家の息子さんだったのですね。お父さんやお兄さんとはまた違う魅力があって、これからが楽しみな俳優さんでした。

 

*1:楽曲リストはこちら http://www.simon-movie.jp/music.html