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baby blue

music / film / miscellaneous

her/世界でひとつの彼女 感想

film 感想

スパイク・ジョーンズ監督の「her/世界でひとつの彼女」を観ました。8月27日、浜松シネマイーラにて。

詳しいあらすじは省きますが、観る世代によっても色んな感想を持ちそうな映画だなあと思いました。
私はどちらかと言うと、SNSもあまり活発にやらないしつい最近もTwitterで若い子たちが自分の顔を平気でばんばん載っけてるのを見て思いっきり引くと言う経験をしたばかりで、映画の世界で描かれているテクノロジーの進化に、終始「なんだかなー」と思いながら観てました。若い子だったらもっとすんなりこの映画の世界に入っていけるのかもしれない(特に男の子)。
いっそのこと完璧なファンタジーとして観られたら良かったのだけど、この映画で描かれている世界はもしかしたらそう遠くない未来なのかもしれないと思わせる妙なリアリティがあり、だからこそあんまり肯定的に観られなくて、そこが自分でも残念でした。

主人公のセオドアはOSのサマンサとの関係が進むに連れてその依存度がどんどん高くなっていくのですが、結局サマンサに依存してしまうのは元妻との関係が上手く行かない事への埋め合わせであったのかなあと思いました。現代の社会でも、リアルな生活が充実している人ってバーチャルな世界にどっぷり浸る事って少ない気がするので、元妻の事を未練たっぷりに思い出すセオドアの描写は結構納得。結婚生活が上手く行かずに心に空いた穴を埋める為にサマンサに頼らざるを得なかったのかな。ああいうOSが普及しちゃったら少子化どころの問題じゃないよ!とかチラッと思いましたがその辺は突っ込むところではないと思うので止めます。
でも!手紙はやっぱりちゃんと自分の言葉で、自分の字で書いた方がいいなあと思います。代筆した手紙をおばあちゃんに送るとか、悲し過ぎると思った。

全体的に話としては自分の中ではイマイチだったのですが、映像はすごく綺麗で良かったです。セオドアがマンションの屋上からビルを眺める場面とか、元妻との思い出の場面とかすごく好きです。あとゲームの中のキャラがかわいかったり、マンションのエレベーターが素敵だったり、その辺ディテール凝っててすごく好きでした。
それとArcade FireとOwen Pallettの音楽がすごく良かったし、劇中でセオドアとサマンサが一緒に歌う、Karen Oの曲もすごく素敵でした。サントラが発売されてないみたいでとても残念。

 

 

追記:
スパイク・ジョーンズのネット上での回答が、神対応である件 | The Creators Project

これ、なかなか面白かったです。是枝裕和「ワンダフルライフ」安部公房原作の「砂の女」の映画についても話していて興味深い。