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トム・アット・ザ・ファーム 感想(ネタばれ)

 

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監督第3作「わたしはロランス」の劇場公開によって日本でも注目を集めるカナダの若き才能グザビエ・ドランが、カナダ東部ケベック州の雄大な田園地帯を背景に、閉鎖的な家族と地域を舞台に描いた心理サスペンス。恋人の男性ギョームが亡くなり悲しみに暮れるトムは、葬儀に出席するためギョームの故郷を訪れる。しかし、ギョームの母アガットはトムの存在を知らず、息子の恋人はサラという女性だと思っている。トムの存在を唯一知るギョームの兄フランシスは、トムに恋人であることを隠すよう強要。当初は反発を覚えたトムだったが、次第にフランシスの中に亡きギョームの姿を重ねるようになり……。カナダの人気劇作家ミシェル・マルク・ブシャールが2011年に発表した同名戯曲の映画化。

 

トム・アット・ザ・ファーム : 作品情報 - 映画.com

 

2月6日、静岡シネギャラリーにて鑑賞。

とにかく、終始緊迫感と閉塞感が凄かったです。閉鎖的な世界の中で、端から見れば異常と思える環境に段々と適応してしまうことの怖さを感じました。そして特筆すべきは、絵の美しさ!トムの髪の色と、畑の少し枯れたような色がマッチしてとても綺麗でした。最後、車の窓の外を眺めるトムの表情、何を考えていたのだろう。

エンドロールにRufusWainwrightが流れて来て、あ、これで終わりなんだ、と私はホッとしてしまったのですが…。続きを想像したくなるような、でももうこれ以上考えたくないような、終わった後も緊張してしまう作品でした。

グザヴィエ・ドランは名前だけは知っていましたが、今まで彼の作品は観た事がなく、この作品が初見でしたが、他の作品もぜひ観てみたいです。また4月25日には、「Mommy」http://mommy-xdolan.jp/も公開されるようで、こちらも楽しみに待ちたいと思います。

 


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