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baby blue

music / film / miscellaneous

ルーム(ネタばれです)

film 感想

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6月24日、浜松シネマイーラにて。個人的に2016年上半期ベストの作品です。

ブリー・ラーソンは「ショート・ターム」を観たことがあったのですが、この作品で若くしてオスカーを穫ったのには驚きました。けれど、実際に観てそれにも納得。母親として、我が子に部屋の外で人生を歩んで欲しいと言う決死の覚悟での作戦。失敗すれば、2度と我が子には会えないかもしれないと言う、ジャックが部屋から連れ出されて行き扉が閉ざされる時の表情、そして救出されてパトカーにいる息子を必至で呼ぶ表情に圧倒されました。

しかしこの脱出までの緊迫感溢れる前半から一転、部屋から脱出をして、それからの人生も母親である彼女には厳しいものだったのですね。外の世界に出た事のないジャックが子供ならではの柔軟性故か意外とスムーズに順応して行くのに対し、彼女の7年間は想像以上に重かったのだと言う事が、観ていて感じられました。

子役のジェイコブくんの演技も勿論素晴らしかったけれど、ウィリアム・H・メイシー演じる父親や祖母の再婚相手のレオなど、脇を固める大人たちもそれぞれの立場での苦悩や気遣い等が見て取れ、実際はドラマのように娘が帰って来て大団円、と言う風には行かないのだと痛感しましたし、「その後」が描かれている所がこの作品の素晴らしい部分なのでしょうね。

実際に起こった事件をモデルにしていることもあるしあまり見返したいタイプの作品ではないですが、とても心に響く作品でした。