baby blue

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イントゥ・ザ・ワイルド ※ネタバレです。


今年一本め。TOHOシネマズ浜松にて。
実在の青年の旅の軌跡を綴ったロードムービー。監督はショーン・ペン
若い時には、いや、歳を取ってもなお、人間が抱える葛藤や苦悩。彼のそれを若さ故のことだとは決して言うことはできない。ただ、彼は若過ぎて、自分のことしか見えていなかった、とは思う。人を捨て、文明を捨て、自然の中で自分と向き合う。そして出した答え。けれど、その答えを見つけたあと、彼は孤独な死を迎える。
彼の生き方には賛否両論あるだろうし、残された家族の苦悩を考えると決して手放しでは賛成出来るものではないと思う。特に自分が歳を取った今では、彼自身ではなく彼の両親の方に感情移入してしまう。けれど、自分の生き方を貫いた彼は素晴らしいと思うし、彼が導き出した答えもまた、素晴らしかった。最後に自分の人生に満足することが出来たのだから、この旅は決して悲しい結末の旅ではなかったと思う。誰にでも出来ることではないし、精一杯生き、そして死んだ彼を少し羨ましいとも思う。でも、若過ぎたよね。彼のような人ならば、きっと、もっと色々なことが出来ただろう。それを考えるとやはり生き急いでしまったのだろうなあ…。
エミール・ハーシュ、いい俳優さんになりそうです。歳を取ったらきっともっと味が出てくるでしょう。自然の中にたたずむ彼は、本当に旅をしているかのように見えました。
にしても自分に息子がいたとしたら、見せるのは躊躇するなーたぶん。原作も読んでみたいと思います。

Into the Wild

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荒野へ (集英社文庫)

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