baby blue

music / film / miscellaneous

ラストデイズ LAST DAYS


5/3、ゴールド劇場にて。NIRVANAKurt Cobainに捧げられた作品。
何度も言いますが私はNIRVANAに対して特に思い入れはありません。ただ監督がガス・ヴァン・サントで主演がマイケル・ピットと言うのに興味があり、勿論題材にも少し興味があったので見て来ました。はっきり言うと、かなり好みの別れる作品だと思います。この作品から感じられるのは「無」のみでした。空っぽ。そこには何もなかった。悲しみや怒りや孤独や、そう言った負の感情を全て通り越して、何もかも失ってしまったような感じ。漂っているのは、重く、救いようのない空気。これを見て感情移入出来る人間は殆どいないと思います。自分も他の登場人物のように、ただただ傍観者として彼の最期を見ているだけでした。この映画に何かを求めている人は見ないほうがいいような気がします。何も得られるものはないと思うから。でも、その「何もない」事こそ、ガスがこの作品で表現したかったことなのかな、と勝手に思った。うーん。何とも形容し難い作品でした。
でもやっぱり映像は全てのシーンが画になります。とても綺麗。それに音楽がサーストン・ムーアだったり、キム・ゴードンやらハーモニー・コリンがチョイ役で出てるので、その辺好きな方はまだ楽しめるかも。あとThe Velvet Undergroundの「Venus In Furs」がすごく印象的だった。それとルーカス・ハースが最後にギターで爪弾いてたフレーズがすごく好き。彼は最近あんま見ないけどもっと映画出て欲しいです。そしてマイケル・ピットはやっぱこの先も見続けていたい俳優です。
★★★☆☆ 3