baby blue

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スラムドッグ$ミリオネア(ちょっとネタバレあり)


今日ようやく観て来ました。今年7本め。
最初の場面から、ぐぐっと入り込んで観てしまいました。「走る」シークエンスと言うのは、トレインスポッティングの頃からずっと、ダニー・ボイルの真骨頂を発揮する場面だなあとつくづく。逃げる、追いかける、その場面ひとつひとつにとてもドキドキした。音楽と、場面展開のテンポの良さが素晴らしかった。
ここに描かれているインド、私はインドの真の姿を知らないけれど、この映画の中にある息づかい、エネルギー、温度、混沌とした社会…全てがとてもリアルに感じられた。子供たちが生きて行く姿は昨年観た「それでも生きる子供たちへ」を思い出した*1。彼らはただ、一日一日を食べる為に働く、自分の境遇を嘆くことも卑下することもなく。それが、彼らの人生なんだなあ…。
そして印象的だった場面。盲目の少年が言う台詞に、「君は運が良くて、僕は悪かった、それだけのこと」みたいな台詞があったんですが、それが正に運命なんだと思った。「そっかー、全部運命だったんだ」と最後に素直に納得してしまった。ラストの場面は大方予想通りだったんだけど、それでも少し、泣けました。
あらすじだけ読むと小難しい作品と敬遠してしまうかもしれないけど、でもこの作品は決してインドの現状を伝えようとした社会的テーマの作品ではなくて、あくまでもジャマールとラティカ、2人のラブストーリーに終始しているところも、ダニー・ボイルらしくていい。
M.I.Aの曲も良かったけど、私はこれが好き。ラティカの美しさもとても印象的でした。
Latika's Theme

*1:id:slowrider:20080522#1211454767